暗闇に咲く華―LIVE
「で、どうしたの?」

あの日から10年がたった。

15になったあたしは瞳と同じ色に髪を染めてみた。

ぶっちゃけ、めっちゃ浮いてる。

空色の髪と目なんて今時なに考えてるんだろ私。

「うーん。あたしはママと離れたくなかったんだ」

「それは聞いた」


周りのビルより頭ひとつ大きいビルの屋上。
風が気持ちいい。

隣に居るのは相棒って言うのかな?
よく一緒に仕事をしている、紫音って日本人。
年はあたしよりひとつ上。
でも、そんなのどうでもいい。

「うん。だからね、ママがどこにもいけないようにしたんだ」

そう。あたしはママがどこにもいけないようにした。




赤い赤い水溜りの中に横たわるママは

今まででも、これからも、












一番綺麗。


















「ママは、永遠にあたしのものになったの」

















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