先輩&後輩
プロローグ(瑠色)
春、桜が綺麗に咲き誇る中、
ひとりの少女が、元気よく家を飛び出した。
「いってきまーす。」
糊でパリッとしたきれいな制服に
真新しいピカピカの靴を掃いていた。
(今日から、中学生だ!)
ニコニコと笑顔で通学路を歩いている。
少女の名は風本瑠色、
今日から、地元の東宮中学の生徒だ。
ふんふんと鼻歌を歌いながら歩いていると、遠くに校舎が見えて、
瑠色は、益々テンションが高くなった。
「友達、沢山出来るといいなぁー。」
瑠色の小学校から、東宮に行った人が少なく瑠色が数少ないここに通うひとりだった。
「門が見えてきた。」
もう、校舎は目の前で瑠色は少し駆け足になった。
校舎の目の前につき、瑠色は深呼吸をした。
「ふぅー。」
すると、門にいた少年が、クスッと笑っていた。
(恥ずかしいっ!みられてたー。)
瑠色は、恥ずかしくなりさっと中に入った。