先輩&後輩


「勘で言われても困りますよ」
「まぁいいじゃん」
「よくはないですよ……」
先輩は、タオルで顔を拭いながらあたしをみた。
「いつでも大歓迎だから」

それだけ言うと、さっさと練習に戻ってしまった。

「・・・・・・なんかムカつく」
「瑠色、なんか言った?」
「ううん」
ぼそりと呟いた声は、体育館の騒音に飲み込まれ消えていった。



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