先輩&後輩

「離して...」

泣きそうな目をこらえ、声を振り絞って言ったが、田辺は、

「あいつじゃなく、俺にしろよ...」

あたしを抱き締めてきた。

「田辺...」

「なんで、あいつなんだよ..初めて好きになったやつなのに、」

えっ..そうなの!?

あたしは、衝撃の事実に驚いていた。

「俺より、チビなのにかっこよくて、スポーツ出来て、完璧じゃんかよ...」

田辺、そんなに宏斗の事..

すると、窓を叩く音が聞こえ、窓の方を見ると、慌てている宏斗がいた。
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