先輩&後輩

あたしが、窓を開けに行こうとすると、田辺がさっきよりきつく抱き締めてきた。

「離して、田辺」

「行くなよ、」

「嫌、離してよ!!」

涙目になりながら、抵抗すると、田辺は、腕を押さえつけてきた。

宏斗は、急の展開に驚いていて、外側の鍵を開けた。

「瑠色を離せ」

普段の声と違い、何倍も低い声で、言いはなった。

「嫌だね、」

「宏斗...」

あたしが、名前を呼ぶと、宏斗は、真剣な顔で、田辺に話始めた。

「俺の彼女になにしてんの??」
「風本が、好きだからキスしようと、思って」

「やめろよ、」

「まだ、してないんでしょ、風本とキス」

その通りだった。あたしたちはまだ、付き合い始めたばっかり、当然デートや手を繋ぐことすら、していない。

ましてや、キスなんて、まだまだ先の話だった。
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