先輩&後輩
すると、宏斗は、田辺に近づいてきて、胸ぐらをつかみ、
こう言った。
「そいつらに言っとけ、瑠色は、もう俺の彼女だからってな」
宏斗が、小さいため田辺には、上目遣いみたいな感じ??になっていた。
「チッ、」
田辺は、舌打ちをして、あたしを離した。
「分かったよ。じゃあな」
田辺は、潔く諦め、バルコニーを出ていった。
あたしは、離された瞬間、地面に座り込んだ。
「大丈夫か??瑠色」
宏斗に心配され、一気に涙腺が緩み、宏斗の胸で泣きまくった。
その間、宏斗は、ずっとあたしの頭を撫でてくれていた。
宏斗は、とても優しい目をしていて、さっきと大違いで、宏斗を安心して、見つめると、
いきなり、宏斗の顔がドアップになり、ビックリして目を瞑ると、
唇に何かが触れた。
その触れた時間は、ほんのちょっとで、それがキスと気づくのに、時間がかからなかった。