先輩&後輩
先輩たちが去っていき、静かになったところで
誰かに話しかけられた。
「あの、一組の子?」
「……!はい、そうですけど」
「もう、体育館向かってったよ?」
話しかけてきたのは、すごくきれいな人だった。
さっきの福永先輩が可愛いならこの人は美人だ。
「え?ほんとですか!いかなきゃ!」
「あたし、一組の担当だからいっしょにいこうか」
「はい!お願いします」
「あたし、浅川柚。よろしくね~一応2年です」
「風本瑠色です。よろしくお願いします。」
柚先輩は優しそうな人で、癒されそうな雰囲気の先輩だった。
体育館に向かいながら、話し出す。
「そういえば、うちの学校は部活動有名なんだけど、
瑠色ちゃんはもう目星はつけた?」
「まだです。」
東宮は運動部文化部ともに有名で何度か県大会や全国大会にも出場している。
だから、この辺の中学では人気で入学者も多いため、
人数が1000を超えているマンモス校だ。
「そっかー。いっぱいあるからいろいろ行くのをお勧めするよ。
仮入部期間長いからね」
「はい、柚先輩は何部ですか?」
「んー、あたしはバドミントンだよ。よかったらみにきてね」
「絶対、いきますね」
「ありがと~」
そんな会話をしているとあっという間に体育館についてしまった。
「じゃあ、一組はあっちだからここから行くといいよ」
「ありがとうございます!」
「またね~」
柚先輩は手を振ると、2年生のほう?に歩いて行った。