先輩&後輩
そこからトントンと事が進み、入学式は終了した。
「おわった~長いよもう……」
軽く背伸びをしてから、ほかの生徒とともに教室へ向かう。
どうやら、みんな退屈していたらしくそれぞれに隣の人としゃべりだしていた。
「ねえ?名前なんて言うの?」
「えっ?」
不意に話しかけられ、驚き後ろを振り向く。
「あたし、益川桃っていうんだ。よろしく!」
「風本瑠色だよ!よろしく」
桃は、ふわふわした髪の毛が特徴のかわいい女の子だった。
THE女子の代名詞みたいな。
「もう、部活は決めた?」
桃に部活について聞かれ、あたしは答える。
「まだかな……。見てから決める予定。桃は?」
「あたしはね、バスケ部!前々から決めてたんだ」
「へえ……」
人の好きなものは見かけによらないと思うあたしだった。
ー教室ー
「入学おめでとう。一年一組の担任髙杉です。一年間よろしくな。
じゃあ、まずあ行から自己紹介してもらうからな。相田からよろしく」
先生の紹介とともに自己紹介が始まった。