先輩&後輩



そんなこんなで順番が回ってきたため
あたしは席を立つ。

「風本瑠色です。趣味は音楽聞くことで、最近はK-POPを中心に聞いてます。
なので、趣味が合う人は積極的に話しかけていきたいと思っています。一年間よろしくお願いします」

簡単に話してから席に座ると、隣の席の女の子が見つめてきた。

「ねえ、風本さん。あたし白河亜紀!あたしもK-POP好きなんだ。よろしくねー」
「うん、よろしく」
「どのアーティストが好きなの?」
「あたしは……」

亜紀と二人でひそかに盛り上がっていると先生ににらまれた。

「こら、そこの二人静かに!」
「「はーい」」
「ったく……じゃあつづけて」

一度中断された自己紹介も再び始まり、やっと終わりを迎えていた。

「渡部奈々果です。趣味は……よろしくお願いします」
「えーっとこれで終わりだな。じゃあ今日は時間もちょうどだし、
終わりにします。細かいことは明日やるからなー遅刻はするなよー」
「「「はーい」」」

先生に解散を告げられ、みんなそれぞれ帰宅していく。

「るーい!かーえろ?」
「うん、帰ろうか」
桃に話しかけられ、帰る支度をしていたら亜紀に話しかけられた。

「瑠色、帰るの?」
「うん、亜紀は?」
「あたしは、部活見に行くの。よかったら二人も来ない?」
「部活?」
「うん、仮入部期間はまだだけど、見学は良いらしいからさ」
「へえー」

ここ部活多いじゃんという亜紀に桃はふむふむとうなずいている。

「瑠色、いかない?もし用事がないなら別だけど……」

亜紀が顔を覗き込むようにうかがってくる。

「うん、いきたい。いろんなところみてみたいしね」
「じゃあ、レッツゴー!」

桃は、すごく乗り気で亜紀と先に歩いて行ったため
その後ろにあたしはついていくことにした
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