君と僕と


渡り廊下のちょうど真ん中ぐらい

そこの手すりから二人とも外を見ながら、憲斗が謝った


「…別にもうイイ。ちょっと嫌だったけど」

「……うん。ごめん」


二人とも目を合わせず、ただ黙ってしまった



持っていたミルクティーがちょっと冷めてきて、ぬるくなった頃

私は突然くしゃみしてしまった


「へっくしっ!!!」


すぐそばにいた憲斗が、ちょっとビクッってなったのを私は見逃さない


「う〜〜〜〜。ぐずっ」

セーターは着てるけど、寒いもんは寒い


「優、大丈夫か?あ、ちょっと待ってろ」

突然憲斗が喋りだし、そう言うと中へ入って行った


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