君と僕と
「なぁ、優」
また手すりにもたれながら憲斗が私の目を見て言ってくる
「な〜に〜」
いつもと違う、真剣な顔つきにびっくりして、ふざけた口調で言った
「お前さ……。彼氏いたっけ?」
はぁ?
何?彼氏?
何で憲斗にそんなコト
「なぁ、聞いてる?」
「え?あっ、うん」
「で、彼氏いる?」
いや、今はいないけど?
それが何か?
みたいな顔しながら
「秘密」
それだけを言った
「はぁ?秘密とか!別にイイじゃん!じゃ、好きな人?」
だから何でそうなる?
バカか?
お前はバカか?
バカなのかコノヤロー!!
「なぁ、教えてくれよ」
「……わかったよ。こっち来て」
そう言うと、憲斗は近づいてきた