チキン彼氏を救出せよ!!


俺の目の前まで来た碧は、何故か号泣していた。


「ど……どうした…」


「ばっかやろーっ!!
……り、莉央を守るために変態になるなんて……

かっ…カッコ良すぎるだろーっ!!」


そう言って親指を立ててグッドサイン。


…今のセリフ聞いてる限り、全然カッコよくなくないか。


なんだ変態って。
アホか。
俺、アホなのか。

そんな風に自虐ネタにはしっていると、


「俺も参加するっ!!」

と目を輝かせ叫ぶ碧。


「……アホか。」


とは言うものの………
なんかもうどうでもいいや。
お前も、あいつも、俺も………。


「アホだな。」


笑えるよ、全く。


アホ連呼して爆笑する俺を、呆然として見る神田と碧。


でも次第に、ニヤニヤし始めて……。


「確かに、アホくせーよ、俺ら。」


そう言って、二人とも笑った。


それを見て、
友情っていいもんだな、とか、ガラにもなく思ったりもした。



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