チキン彼氏を救出せよ!!
彼氏はニワトリ
「とまぁ…こんな感じ。」
ふーっと、息を吐いて、渡部くんは話を締めくくった。
「…ってか…なんか…物凄く長かったわりに白石くんの出番少なかったね…。」
なんせ2ページだよ、2ページ。
まぁ…大体の話の成り行きは、わかったけども。
渡部くんが長々話していたお陰か、あっという間にさっきの場所まで戻っていた。
少し先に、由宇くんがいる。
「広瀬、てあれ、アイツは?
白石。」
由宇くんは、フラフラしながら私達の目の前にやってきた。
……?
「しっ………し…らいしが…。」
へなへなと力なく地面にへたれこむ由宇くん。
なんか、変だ。
ってか、物凄く変だ。
「…ど、どうしたの…」
あたしはしゃがみ込み、由宇くんの顔を覗き込む。
なんか由宇くん、泣きそうだ。
そしておもむろに、口を開き、言った。
「白石が………
鶏になった。」