チキン彼氏を救出せよ!!


「……ぎゃぼっ!!」


白石くんが身の危険を感じたのか奇声をあげる。


「やめろあたしの彼氏を食べないでーーーー!!」


「なんかそれ文法おかし…」


「…彼氏?
弘隆クンあんた男の次はファンタジーな女と付き合ってんの?
相変わらず趣味悪いわね、あんたと付き合ってたあたしまで変な女みたいじゃない。」


「大丈夫お前は十分恐ろしい女だ。
俺の目に狂いはない。」


「どういう意味だコラ変態野郎。」


再び赤井莉央が弓を装備し始めたのであたしは鶏(白石くん)を渡部くんからひったくり全力で走った。


背後から弓矢がとぶ音がビュンビュン聞こえるのは気にしない方向で。


つーか気にしたら終わりだ。
いろんな意味で。


「はぁっ…だ、大丈夫?
白石くん。」


赤い鳥居が遠のいたのを確認しながら鶏をみる。


「大丈夫…うん…大丈夫。」

といいつつ全身がぶるぶる震えてる鶏。

いや全然大丈夫じゃないでしょ。



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