チキン彼氏を救出せよ!!

「………ソウダヨネゴメンネワタジマサン。」


あたしは片言になりながらもわたあめに謝り、席をたった。


ちなみに今は１時間目が終わったあとの１５分休み。

ついでに言うとあたしは一時間目の途中からやってきた。


あたしは真っ先に一番前にいる麻耶のもとに向かう。


麻耶は左隣りの席の男子と楽しそうに話していた。


「麻耶っ!!」


「うわっ!!……なんだ、莉子かぁ。」


「なんだじゃないよぅ、こっちは大変だったのよ。」


いろいろと。

「あ、坂城の友達？」


麻耶の隣りの席の男子が話しかけてきた。


なんか…超優しそうな男子じゃん!!


「俺、神田駿(ｶﾝﾀﾞ ｼｭﾝ)。
坂城とは中学一緒だったんだ。
これからよろしく。」


そう言って爽やかに笑う神田駿。


な…なんて爽やか!!
名前も雰囲気も
オール爽やか…!!


さっきのわたあめ事件を忘れさせるには充分な爽やかさね。


「あたし、南野莉子です。
よろしく♪」


あたしは珍しくぶりっ子な感じで言った。


すると……。