チキン彼氏を救出せよ!!
「先生、キタノじゃなくてミナミノでーす。」
キャハッと何故か楽しそうに言うわたあめ。
はっはーん。
わかった。
わたあめは名前難しいから間違えられて喜ぶつもりだな。
つーか、どんだけMなんやあんた。
「あ、ミナミノ、南野ね!!
悪い悪い、俺漢字読むの苦手でさぁ!!」
そう言って蒔田のようにはっはっはと豪快に笑う先生。
つーか…
苦手にも程があるわ。
教師やってないで小学校から出直すべきだよ。
「教えてくれてありがとう綿縞!!」
そう言ってまたはっはっはと豪快に笑う。
…………えぇええぇえ。
なんで綿縞読めるんですか。
南が読めないのに。
きっとクラス全員がそう思ったことだろう。
「じゃあ、早速説明しようかな!!」
そうあっさりと話題を変えたのに一番ヘコんでいたのは、
言うまでもなくわたあめだった。
「…なんで、あたしの漢字は読めるの?」
わたあめ、
ごもっとも。