チキン彼氏を救出せよ!!


「今日授業をしないのは…
ずばり、宝探しをするからだっ!!」


先生は得意げにそう言い放った。


「はっ…?」


蒔田はまだイライラしてるらしく、眉間にしわを寄せながら言った。


てか宝探しって…
小学生かっ!!


密かにあたしは心の中でツッコんどいた。


「イミがわかりません。」


誰かがごもっともなことを先生に言った。


すると、


「あぁ…宝は、うかんむりに玉で、探しはてへんに深いの右側の奴を書くんだよ。」


なんてとんちんかんなことを言い出した。


…なんで?

誰も漢字の書き方なんて聞いてないし、

教えて貰わなくても全員わかってるし、

第一漢字苦手なあんたに言われても説得力ないし、

深いの右側のやつってどんだけ………

…もう
ますますイミわからんくなってきちゃったわーーーーーーー!!


「先生、ますますイミがわかりません。」


「あ、北野には難しかったか?
じゃあ黒板に書いてやろう!!」


そう言ってデカデカと黒板に『宝探し』と書く先生。


…だから、漢字はわかってるって!!


あとあたし、北野じゃないって!!




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