チキン彼氏を救出せよ!!


「え、え
冗談でしょ!?」


むしろヤンキーに絡まれて金巻き上げられてそうだよこの人!!


「…本当です。」


渡部くんはいきなり私の方を向いて少し申し訳なさそうな顔して言った。


「…中学の時は、ちょっとやんちゃでした。
驚かせて、すみません。」


礼儀正しくペコッと頭を下げ謝る渡部くん。


ち…ちょっとなのか?
相当じゃないのか?

なんて思いつつも、渡部くんが悪い人に見えないあたしは、


「あたしは過去は気にしない主義なんで大丈夫ですよ。」


と言った。


「南野は優しいなぁー」


蒔田はつまらなさそうに欠伸をした。


「ありがとう。
でも、今は過去を反省しております。
二度とあんなチンピラに成り下がらないことを約束します。」


そう言ってペコッと頭を下げた渡部くんに、流石の蒔田も、


「反省したならそれでいんじゃね?」


と、言って、照れ隠しだかなんだか知らないけどずんずん先に行ってしまった。

そうだよね。
反省してるならそれでいいのよ!



場が和やかになって来たそんな時、とんでもない爆弾発言を投下する問題児がいました。


「え、じゃあ渡部くんはさー色んな人をボコボコにしてきたんだ?
あたしもやってほしーい!!!」


背中の文字をアピールしながら、楽しそうにピョンピョン飛び跳ねるドM…。

忘れてた、わたあめの存在を。

てか今その話題流そうとしてたのに、

なんでことしてくれたんだわたあめ!!




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