チキン彼氏を救出せよ!!
「あ、南野さん!!
と……
渡部っ!!」
神田くんはそう言って爽やかスマイルを見せる。
ま…まぶすぃー!!
眩しいぜ神田くん!!
神田くん班の女子も眩しさに目を覆っていた…。
…って、そんなことを言ってる場合じゃない!!
「神田くん!!
宝、見つけた?」
あたしと渡部くんが期待を込めて神田くんを見つめる。
「あ、あれ?
あるよー、1個だけ。」
そう言ってDAKARA箱を見せる神田くん。
「最初は某スポーツドリンクが入ってるのかと思ってたんだけどね。」
そう言って苦笑いする神田くん。
…確かに、普通はそう思うよね。
すぐに担任の書き間違いだと思ったあたしって…。
「南野さんは直感が冴えているんですよ、きっと。」
なにも言ってないのに渡部くんにフォローされた。
「渡部、なんか、かしこまってて紳士だなっ!!」
神田くんが朗らかにそう言う。
…なんてノー天気なんだ神田くん。
「まぁ、そんなことより、
その宝を……して……すると終われるんですがしませんか?」
渡部くんが淡々とさっきのアイディアを話す。
すると、神田くんがパッと顔を輝かせた。
「いい!!
すごくいいよ、それっ!!
そうしよう!!」
それを見てあたしの直感(らしきもの)は働く。
……神田くん班には、ぶりっ子女子しかいない。
………なるほど。
納得。