願いの森

それを聞いて村人たちは皆、恐ろしい出来事に震え上がりました

・・・・1人をのぞいて

そう、悠里は親友が消えて悲しむどころか喜んでいました

「やっと、綾音が消えた。」

あの自分より美しい綾音を見なくて済むと思うと

嬉しさのあまり涙が頬を濡らしました

その姿を見て、村人たちは言ったのです

「ああ、なんて優しい子だろう。」

その日の夜、悠里は夢を見ました

兎が言っています

「満月を見ながら願いを唱えなさい。

そうすれば願いの森にくることができる。」

悠里は喜びました

ちょうど今日は満月

悠里は願いを言いました

「綾音より、美しくなりたい。」


< 3 / 29 >

この作品をシェア

pagetop