願いの森

綾音はだんだん森に飽きてきました

「私、森の外に行ってみる。」

「待って!!」

悠里の蝶が止めるのも聞かず

綾音は出口に向かって飛び始めました

飛んでも飛んでも出口は見えない

「疲れたな・・・・。」

とうとう力尽きた綾音は地面へ座り込みました

綾音が来たのは森の果て

綺麗な花も輝く星も

おいしい蜜もありません

「悠里・・・・。」

綾音の瞳から一筋の涙が流れました
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