繋がれた天使〜Siori and Mitsuki〜


俺はベッドから抜け出し、
後ろから栞を抱きしめ
頬にキスをした。



栞は切なげな視線を俺に投げ掛け、キスを返す。




俺は昨日用意したネックレスを、
そっと栞の細い首に付けた。




栞は少し驚いた様子で俺を見上げて、そして…唐突に泣きだした。



「どうしたの?

 気に入らなかった?」



「そうじゃないの…。

 嬉しい…。

 光基…ごめんね…ごめん…。」



何が"ごめん"なのかさっぱり分からずに、俺はうろたえた。



「光基…ごめん…。

 あた…し……の…」



< 103 / 163 >

この作品をシェア

pagetop