繋がれた天使〜Siori and Mitsuki〜
「…ちょっと…考えさせてくれ」
そんな事しか言えなかった。
俺には、どうする事も出来ないから…。
「どう転ぶにしても、
きちんと結論は出すから」
栞は呟いた。
そして
「ひとつ言えることは、
光基、あなたが好き。
これだけは譲れない真実」
きっぱりと言い切った栞の目からは、もう涙は流れていなかった。
その凜とした姿は、
黒猫で見た『あすか』と
ダブった。