繋がれた天使〜Siori and Mitsuki〜
新しい生活
月曜。
仕事が終わり、家路につく。
昨日まで
真っ暗なアパートに帰るのが当たり前だったのに、
今日からは
栞が迎えてくれる。
帰りの車の中で
そんな事を考えていたら、自然と顔がニヤけてしまった。
やっべえ
今、俺…かなり変なヤツだ…。
でも、しょうがねえもん。
嬉しいんだから。
角を曲がると
アパートの窓が見える。
俺のアパートに
明かりが灯ってる。
何だかチラチラと
栞が晩飯の支度をしているらしい影が映っている。
またニヤけてしまう。
今日は何を作ってくれてるんだろ。
どんな顔して、どんなカッコで俺を迎えてくれるんだろ。
裸にエプロンとか…?
…んなわけねーか。
何考えてんだ、俺。
落ち着け、俺。
車を停めて、ドアの前で
深呼吸。