繋がれた天使〜Siori and Mitsuki〜
俺は、
栞の両親に会えないなら、
せめて俺の周辺の人間に栞を紹介したいと考えた。
休みのたびに、栞を家族や友達に
会わせた。
平日も、
時間が許す限り友達を家に呼び、
栞を紹介した。
俺が仕事で居ない時も、
栞が退屈しないように
お袋に来てもらったり。
栞に一日も早くこっちに馴染んで
欲しかった。
だって――
栞は俺の嫁さんになるんだから。
俺と栞は
ここで家庭を築いて
ずっと寄り添って生きていくんだから。
こうするのが
ベストなんだと思った。