繋がれた天使〜Siori and Mitsuki〜
しかし――
栞から返ってきたのは、
予想外の答えで…。
「…またお母さんと一緒なの?」
明らかにイラついてる声。
飲んでいた紅茶のカップを、
乱暴にテーブルに置く。
「…いい加減、イヤだよ…。」
その言い方にカチンときた俺は、
語気を荒げて栞に言い返した。
「なんだよ、その言い方はっ!?
なんか不満でもあんの!?」
「あるよ!大ありだよっ」
負けずに栞も応戦してくる。
部屋に漂う不穏な空気。
…栞の為を思って言ってるのに、
全然嬉しくなさそうで、
逆に不満まであるなんて。
信じられない。