繋がれた天使〜Siori and Mitsuki〜
「とにかく!
お袋と会いたくないとか、
言うなよ。
お袋を邪険にするような事、
言わないでくれ!」
栞は
半ば呆れたように俺に言った。
「何わけの分からない事
言ってるの?
なにも、お母さんの事
悪く言ってる訳じゃないし…」
「言ってんじゃないかよっ!?」
俺も栞も
ヒートアップして止まらない。
「てゆーか、何!?
いっつもいっつも
何かあれば、お袋お袋って!
あたしの為とか言ってるけど、
結局最後は
お母さん優先じゃない!?
光基、マザコンみたいっ!!」
――なっ!?
栞の
とどめの一言にカッとなった俺は
栞の胸ぐらを掴んだ。