繋がれた天使〜Siori and Mitsuki〜
「利穂ォ、でっかくなったなぁ。

 お前、体の調子はどうなんだ?」



「うん。
 最近はだいぶ調子いいよ。

 今んとこ
 普通の生活はできてる。」



俺はこっちの学校を辞めて
地元の学校に移ったことを話し、
利穂は、これからの進路のことを
話してくれた。



「あたしね、高校卒業したら
 保育士の専門学校に行くつもり。

 子供に関わる仕事したくて。

 今ね、近くの児童館で
 読み聞かせのボランティア
 してるんだよ。」



そういえば利穂、卒業文集に
幼稚園の先生か保母さんになりたいって書いてたっけな…。


「だから、早く病気治さなきゃ。

 頑張って…生きなきゃ。」



なんかすごく前向きで。


今までウジウジと悩んでた自分が
ちょっと恥ずかしくなった。


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