繋がれた天使〜Siori and Mitsuki〜
メールの真相
俺は凄く幸せな気持ちで、栞との待ち合わせ場所に向かった。
栞が指定した本屋の駐車場。
端っこに、ワタナベのアルミを履いた白黒ツートンのハチロクトレノが、リトラクタブルライトを上げて停まっていた。
車を停めて、栞に電話をする。
「着いたよ。
そこから俺の車、見える?
見えたらこっち来てもらえるかな?」
携帯で話をしながら、ハチロクから栞が降りてこっちに向かってくる。
キャミソールにミニスカート、
上にジャケットを羽織っている。
栞は俺を確認すると、助手席に乗り込んだ。
さっきの幸せな気分から、
一気に緊張が俺を包む。
そうだ、俺…栞に謝んなきゃいけないんだよな。
「…とりあえず、ドライブでもしようか…。」
俺は何から喋ったらいいか分からず、そう言って車を出した――