天☆地戦争
「世界を…変える?」
メドゥーサの冊子を持つ手が震える。
「どう…変えるってんだ!?
てめぇなんかが!!」
アダムの日記をディヴァイアに投げ付ける。
ディヴァイアは、痛みに動じることなく、日記を拾いあげた。
「一人では無理ですよ。だから、メドゥーサの後継者と、真のノアである貴方の助けが必要なんですよ。」
本を叩き終えると、視線をノアに向けた。
「あ…アタシ?」
困惑するノアにディヴァイアは微笑んだ。
「えぇ。」
ディヴァイアは自分の髪を鷲掴みにし、引っ張った。
すると、下から炎のように真っ赤な髪が覗き出た。

「“真のノア”。それは、炎のように赤い髪と、金の瞳を持った者を差します。
つまり、アダムとメドゥーサの子がノアだと言うこと意味します。
それが…私です。」
ディヴァイアは、ボサボサの髪を手櫛で整えると、ノアを指差した。
「なのに何故貴方を“真のノア”と言うか?」
ノアは生唾をのんでディヴァイアをじっと見た。
「さっきも言った通り、“真のノア”は赤毛に金の瞳です。
しかし、神は、彼の一族を築き上げるために、神が新に創った人類を配合させたのです。
金の髪に青い瞳の人類を…。そうしてできたのが、金の髪に瑠璃色の瞳を持った人類です。
それが今で言う、ノアの一族です。」
ディヴァイアはゆっくりとノアに近づいた。
「しかし、“真のノア”はもう一人います。それが貴方です。
貴方は確かに初代ノアの後継者だ。
その証拠にノアの木箱が受け継がれている。
その木箱を持つ者こそ、ノアの直系です。」
ノアは額を拭った。寒気がする…。
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