天☆地戦争
ヴォルテールが気付いた頃には、大穴に降り立った兵の数より、地上に残っている兵の数が少なくなっていた。
最後の兵が運搬機に乗り込む。
ヴォルテールも、周囲を一瞥すると、アルマーニとともに運搬機に乗った。
紐が鈍く軋むような音を発しながら、ゆっくりと降下をはじめた。
次第に視界が薄暗くなり、鬱蒼とした木々に覆われていった。


地下に降り着くと、先に降りてた兵が既に出動準備を整えていた。
ヴォルテールは運搬機から降りると、設置してある本陣に向かった。
本陣に辿り着くと、バルバロッサとロイが簡易座椅子に腰掛けていた。
ヴォルテールは向かい合って座っている2人の間を颯爽と通り抜け、上座に準備してある座椅子に腰を降ろした。
2人の顔を見比べると、一息ついた。
「出動準備はできたのか?」
「もっちッろ〜ん♪完璧っスよぉ!
いつでも出動OK!!」
ロイは体をのりだし、親指をたてた。
「おい、早く出動命令出してくれよ?
ウズウズして仕方ねぇ。」
バルバロッサが煙管を吹かす。
ヴォルテールに向けた顔は恐ろしい笑みを含んでる。
「まぁ、そう急かすでない。もう直したら、アルマーニ隊の準備が整うはずじゃ…」
「お待たせしました。」
ヴォルテールの話が終わる前に、アルマーニが本陣に入ってきた。
全員の口角があがる。
「…早かったのう。では、これより事前打ち合せを行なう!」
一同は起立をし、敬礼の姿勢をとった。
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