天☆地戦争
「そういえば…聞いたよ、アダム。嬉しいことがあったんだって?」
ギルバードの言葉にアダムは思わず吹き出した。
「あぁ〜、イヴだな。あのおしゃべり…。」
アダムはゲンナリして頭をかいた。
ギルバードはその様子を眺め嬉しそうに微笑んだ。
「何か異変でもあったかい?」
ギルバードは、カップに紅茶を注ぎながら話し掛けた。
その言葉に反応してアダムは動きを止めた。
「あ…忘れてた。そうだ、そぅだ。」
彼の両眉がヒョイと上にあがった。ギルバードが困惑して顔をあげた。
「ギル、皆に伝えて。ノアが戦争を仕掛けてきた、って。」
煙草を一服しながらアダムは飄々と話した。
ギルはあまりの衝撃にしばし言葉を失った。
額の汗が頬を伝うのを感じ、ようやく我に返った。
「君って…ホント唐突だね…そうゆうコトはもっと早く言ってもらいたいよ。」
ギルバードは眉を下げ、困り笑いを浮かべた。
「まぁ、とりあえずわかったよ。皆には僕から伝えとく。
君も煙草ばっかり吸ってないで早く準備してね。最近増えてるよ…喫煙量。」
言葉を残してギルバードは足早に集会場を後にした。
彼の背中を見送ると、アダムはソファに腰掛け上を向いて煙を吐き出した。
「ホント…。増えた…よねぇ…?」
視線の先には、綺麗に煙の輪ができていた。
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