天☆地戦争

ふと、アダムは振り返った。


そして、月夜の明かりに照らされた木々を眺め回した。
「どなしはったん？」
ガイアの言葉に我に返ったアダムは、ゆっくりと振り返る。
「いや…なんでもね。」
そう言葉をもらすと、先を歩くガイアの後を追った。

「ほら、見えましたえ。あそこなんてえぇと違います？」
ガイアの指の先を見ると、風除けに丁度良い穴蔵があった。

「ん…じゃあ、今日はここで休むか…。」
ガイアはその返事を聞いて満面の笑みをむけた。
しかし、アダムはそれを見ないように、さっさと穴蔵の中に入っていってしまった。
その様子に少し違和感を感じたガイアは、小首を傾げると彼の後を追って中に入った。