天☆地戦争
「こうして、出会った3人は、毎日共に過ごしていました。
朝から晩までずっと…。
そうして、春が過ぎ、夏が来て、秋になり…冬が訪れました。
そんなある日のこと…




―――建物の中から、メドゥーサはそっと顔をだした。
肌を叩くような風が吹き込んできた。
ひんやりとした空気が肺まで入り込んだ。

咄嗟につぶった瞳を、ゆっくりと開くと、一面銀色の世界が目に飛び込んできた。

メドゥーサは目を輝かせ、銀色の世界に飛び込んだ。
『メドゥーサ!外に出ると風邪ひいちゃうよ!』
メドゥーサを心配したイヴが、続けて顔をだした。
白い息が口からもれる。
『見てごらん。どこを見ても真っ白!!』
めずらしくはしゃぐメドゥーサを見て、イヴは笑みをこぼした。
その様子にうれしくなり、思わずイヴも銀世界に飛び込んだ。
『すごい、すごぉい!!』
地面からすくった雪を宙に舞わせて2人ははしゃいだ。
『ねぇ?“雪の花”って知ってる?』
息を切らしながら、イヴがメドゥーサに話し掛ける。
『なんだい?』

『世界が銀色に染まるとき、咲く花なんだって。神様が言ってた!ねッ、ねッ!捜しに行ってみない??』
イヴの目がきらきらと輝いている。
メドゥーサは、しばし考える素振りを見せると、満面の笑みをイヴにむけた。
『いいねぇ〜♪捜しに行ってみるかえ?
そして、アダムを驚かせてあげようかねぇ〜。』
2人は顔を見合わせると、悪戯っぽい笑みを浮かべ、雪の降りしきる森に入り込んでいった…。

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