君色
ユリは中学時代、きっといい恋愛や経験をしていたんだろうな・・・?




きっと、あたしもあの日がなかったら・・・きっと恋愛も何もかもうまくいっていたのかもしれない。




あの日から、あたしは心を閉ざすようになって・・・恋愛をすることに抵抗を持つようになったんだ。



ううん・・・むしろ、もうあたしはもう恋愛なんか出来ないんだ・・・。
しちゃいけないんだ・・・。





担任の長ったらしい自己紹介やらなんやかんやも頭の中を素通りしていく。





「じゃ、出席とるぞ~」





「相本~」




「はぁい♪」




ユリのおちゃらけた返事にあたしは笑ってしまった。





ユリもクスクス笑っていた。






あ~幸せだな・・・この瞬間。





「伊藤」





「あ・・・、はい」





ユリと比べてあたしの声はか細いものだった(笑)






それからどんどん順番は進んでいって・・・。






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