キャラメル・sweet
角を曲がった所で耶々は足を止めた。
…?
私には、まだ何をするのか予想もつかない。
沈黙…───。
「伊緒さあ〜…」
耶々が沈黙を破り口を開いた。
『うん。』
「伊緒さあ〜、耶々が成瀬のこと好きなの知ってる〜?」
え?待ってよ。
どういうこと…──?
『…え。知らな…い…──。』
「ふーん。じゃあ、そういうことなんだよね〜。
だからさ、もう成瀬と喋んないでくれる?」
「いやだ。」そうはっきり言えない自分がいた。
『…え?なんで?』
「だってさ〜あ?好きな人とあんなイチャイチャされたら、誰だってやでしょ?」
ドクン…───。
『………───。』
耶々の目は、感情がないかと思うくらい冷たくって、耶々の口は、薄気味悪く少し笑っていた。
「そういうことだから。」
と、言い残し耶々は教室へと戻っていった。