ひとひらの桜
プロローグ

私は背が低い。

高校生で146cmなんだ。

あり得ない?クスッそうだよね。

自分でも思うもの。何でこんなに背が低いのって・・・

入学する高校にだって私より小さい人はいないだろう。

これだけ小さいとね、男子にも見向きされないんだ。

初めて告白した人にもねこんな言葉投げつけられた。

【恋愛対象外】

この当時彼は160cmだったの。大きいよね。

私、139cm。約20cmも差があるね。みんな多少はOKだろう。

・・・・でも彼は私を相手にしてくれなかった。

初めてのラブレターどうしたと思う?びりびりに破かれて捨てられた。

悲しい・・・悔しい・・・辛い・・・何で私だけ!?

いろんな感情があふれてたなぁ。あの頃は・・・・。

私の感情が一気に開き直ったのは次の日。

あいつは・・・身長158cmの女に告られてOKしたんだ。

やっぱ身長なんだ。小さいとダメなんだ。


もういいや。


あきらめた。何もかもあきらめた。

ん?何で今そんなに冷静なのかって?

それはね、恋という感情を捨てたから。未練も何もない。何もないんだ。

そして誓った。


こんな思いするのなら、いっそ恋愛なんてしない。男にかかわらない。

そして私は満開の桜の中であの日の誓いを・・・・

自分が傷つかないために・・・



何度も誓ったんだ・・・・・



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