たらた、ら。
翌日学校へ行くと、友達の弥生が
「あっおいー!」と飛びついてきた。
「わぁ!弥生オハヨー!」
「はよ!愛しの先輩とはどーだ?」
朝っぱらから何を…ッとも思うけれど、
弥生はいつも私を応援してくれてる大切な友達、
昨日のこととか、あんまり詳しくならない程度に話してみた。
「…かっこいーね、その、大沢先輩。」
「……あ、思う?」
あんなかっこよくて美人な人が、
先輩の近くにいるなんて、やっぱりちょっと…
いやかなり不安。
だけど、だけど…
「葵が一番先輩のこと好きだもんな!」
バシン、と弥生に背中を叩かれる。
「…うん!」
その自信だけは、誰にも負けないつもり。
クラスのみんなは、私が先輩のこと好きなことを(何故か)知っている。
…だからこそ、心置きなく騒げるのだけれど。
それでも咎めたりしない、優しいみんな。
このクラスで良かったな、とつくづく思う。
「葵、掃除の時間先輩のとこ行くんでしょ?」
弥生にそう聞かれ、私はコクンとうなずく。
「私も行っていい?」
「いいけど……なんで?」
突然の申し出に疑問を隠せずにいると、
弥生はニコリと笑うばかりだ。
……なんか、キモチワルイなあ。