spring snow
「なんだよ?無視かよ!?」
創志は少しムッとしていた。
その時…。
「…っ?」
顔になにか冷たいものが触れた。
「雨か…?」
創志は空を見上げた。
そこに降るのは、白くて軽い光の粒が落ちてきていた。
「なんだ…これ…?雪…?
こんな季節外れの…?」
創志は掌を広げて、落ちた雪を見て驚く。
創志の目の前に立っていた女性も、雪に気づいて顔を上げる。
そしてゆっくりと創志の方へと振り向いた。
「え…?女の子…?」
(俺と同い年…、もしくは年下…?)
創志は女の子の顔を黙って見ていた。
女の子はやっと創志に気づいたらしく困惑していた。
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