spring snow

男は右手を腰の位置に置き、礼儀正しくお辞儀をする。
「いや…。用ってほどじゃないけど、ここが民家なのか聞きたかっただけ…。」
創志はそう言って、目の前のログハウス風の建物を指差した。
「こちらですか？
いえ、こちらは民家ではなくカフェとなっております。」
男は創志が指差した建物を確認して答える。
「カフェ…？と言うことは喫茶店か？」
「はい、作用でございます。」
男はにこやかに微笑む。
「じゃあ、あの子はお手伝いの子か…？」
創志は女の子をチラッと見る。
男は創志の先にいる女の子を見た。