spring snow
「まあ、良いか…。」
淡雪の笑顔を見た創志は、怒る気も失せてため息をつく。
カフェの中に入った三人は創志はカウンターに座り、淡雪と圭は調理場へと立った。
淡雪は圭の肩を軽く叩き、創志を指差して左手で摘む仕草をして右手の甲を上に向けて右手も摘んで円を描くように回した。
そして圭は笑顔で右手のひらを胸の中央で軽く叩く。
「創志様。なにかお飲み物は必要ございませんか?」
「飲み物?そういえば走ったから咽乾いたな…。
なにか入れてくれ。」
「承知いたしました。」
圭はニッコリ笑い、小さな鍋に蓋を置き火にかける。
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