spring snow
「じゃあ淡雪ちゃん。おじさんまた来るからね。」
創志が帰って一週間経ったカフェ淡雪にいた淡雪に、40から50にはなるであろうスーツを着た酔っ払い中年男が淡雪に顔を近づけていやらしそうに笑う。
淡雪は笑顔で左手を上に向け、右手の指を上に向けたまま右手のみを上に上げる。
「淡雪ちゃんは可愛いねー?」
サラリーマンは淡雪の両手を握りしめる。
「おじさんにも淡雪ちゃんみたいな娘がいたらなー…。」
サラリーマンは淡雪の両手を頬へ持っていき、すり寄せる。
「お客様、本日のご来店ありがとうございます。
お帰りの際はお気をつけください。」
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