spring snow
「違ってたらどうしようかと思ったぞ…。」
創志は当たっていたことに安心して肩の力を落としながら、親指と人差し指を立てて上向きと下向きに向けた両手首を反転させた。
そのまま人差し指だけを立てて左右に振って、第二関節まで曲げた人差し指をこめかみに当てた。

そんな創志を見て、淡雪はクスッと笑う。
「なにかおかしいか?」
創志は右手の人差し指を顎に当てて軽く揺すった。
淡雪は可笑しそうに笑いながら、右手の五指の先を左頬に繰り返し当てて創志に向けた掌を返した。
「えーと…。なんて言ってんだ?圭…。」
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