Kissシリーズ・「天然のキス」
ぶちっ★

「じゃあどこがいいのよ!」

「だからぁ、キミの通っている高校」

そう言ってどこからかウチの学校のパンフを取り出した。

「ココにしか行きたくない。だから勉強教えて?」

にっこり笑顔で無茶なことを…!

「だったら塾にでも行きなさいよ。そして家庭教師もつけてもらいなさい。そうすれば、一緒に通えるから」

「えっ? じゃあ合格したら、一緒に学校に通ってくれるの?」

うっ…。しまった…。

「まっまあ合格したら、ね」

「うん! それじゃ頑張る!」

頑張るって言っても…コイツの偏差値と、ウチの偏差値は3倍の差がある。

まあムリだってことを実感すればいいんだ。

………そう思っていたのに。
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