Replicant・Lover's No.7 野いちごバージョン
しばらく、そのまま彼女の足を冷やす。

時折、温かくなってしまった、タオルを濡らしながら。

「ね、ね、ヤマモト。もう、痛くなくなった」

私の顔を覗き込み様子を窺うように、こう告げる。

「本当ですか?」

「うん」

「痛いけど、遊びたいからそう言ってるんじゃないですか?」

痛くなくなったというより、たいくつで、痺れを切らしたというのが正しいだろう。

「そ、そんなことないよ。ぜ、ぜぜん」


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