smile~君がいた夏~
対面。
数分が経ち、どうやら病室に着いたようだ。
「ここよ」
そういうと、看護師さん・・・もとい星野さんはドアをノックした。
相部屋の人、どんな人なんだろう?
あまりかかわることはないと思っていてもやっぱり少しは気になる。
左手はケガをしていないので、俺はその手で車椅子を部屋の中へと進めた。
そこで俺の視界に入ってきたのは、色白で、俺よりも一回り体の小さい少年だった。
少年は、ベットを背にもたれるような状態で顔をこちらに向けていた。
そして俺の顔を見るなりにっこりと微笑んだ。
病院とは不釣合いなほど、元気そうな笑顔だった。
その様子に驚いていると少年が口を開いた。