年下ダーリン
急いで靴を履きかえ、外に出た。冷たい風が吹いている。今日は一際寒い。




時計を見ると、もう七時…。門のほう見ると、いつもいるはずの小さな人影はなかった。









……さすがに帰ったか…。







そりゃそうだ。もう二時間は確実に待たせてるのに、こんな寒い中いつまで待てばいいか分からないのに、待ってる人なんていないよね……。








仕方ない、仕方ないッて自分に言い聞かせて歩き出した。地面はうっすらと白く雪の絨毯が広がっていた。誰も踏んでいないこの絨毯に、私だけの足跡が残る。









…私だけの。
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