Ball&Boy
「いいんだよー、気にしないで。」

菜々と連絡をとった先輩が、見つけ出してくれて、合流することが出来た。

「改札のところでずっと待ってて…。」

菜々が今にも泣き出しそうに謝る。

遅刻とか嫌いな子だからな…

もちろん、あたしも謝ったよ。

「ところで、この子が、菜々ちゃん連れてきてくれるって言った子?」

「はい、春日 羚です。はじめまして。」

「早乙女 望です。よろしくね。菜々ちゃんと同じ高校?」

早乙女 望さん。あたしたちより一つ上の先輩。

マネージャーの先輩。

何か無いかと、どきどきする…

「いえ、同じ学科です。大学に入ってから仲良くなりました。」

「へー、それで同じ部活に来てくれたんだ。ありがとうね。」

「むしろ、私が勝手について来ちゃったんです。迷惑じゃないですか?」

「そんなこと無いよ。」

第一印象は、悪くないだろう。

良くも無く、悪くも無く。

とりあえず、何事も無く終わらせればいいや。


この部活、きっと入らない。
< 13 / 23 >

この作品をシェア

pagetop