Ball&Boy
「みんな、この後行く?」

なんだかんだ社交性のある羚は、大体の子と仲良くなった。

そして、ある一年男子とは、特に仲良くなった。

名前は、宮崎 万里(みやざき ばんり)


「俺は、行く。春日さんも行くでしょ。」

「オールになるじゃん。一昨日オールしたばっかりで…。」

そして、羚は、母親と父親に、くどくどと怒られた。

危うく外出禁止になりかけたのをまだ忘れていなかったのだ。

「外泊ですって言えば?」

「うーん、あたし以外みんな行くよね?」

「多分、男子はみんな行く。」

菜々は、どうすんだろ?

あたし以上に家が厳しい菜々の家は、終電で帰るなんて許さないだろうに。

「ねー、羚、どうする?私は、帰るよ。」

「お、そかぁ…。」

菜々が行かないとなると、他の人と話すということねぇ。

「とりあえず、送るよ。」

「有難う。えっと、先輩、今日は先失礼します。」

菜々とさっきの早乙女先輩のところに行って、帰ることを告げた。

「わかった。気をつけてね。羚ちゃんも?」

「えっと…。」



「行きます。」
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