佳代子о

佳代子が5人の男の子を連れてVIPに乗り込んできた。

そう、あの苦手な部類の人達。


カヨ「座って座って~私の友達だから楽にしてね~。」

私達に言われた言葉じゃなくて、佳代子が男の子達に言った言葉。

ソファに足を上げたり、机に足を上げたり、お酒を勝手に飲みだす男の子達。

唖然とする私達3人。

カヨもソファに足を組んで堂々と座る。


私「カヨ・・・何してんの?」

カヨ「だって~こんな広いVIPに3人だけだと寂しいかなって思って。来て上げたの♪」

すでにドンチャン騒ぎを始めるカヨ達。

唖然とする3人。


キョウ「だ・駄目!!」


急に声を出したキョウが男の子の1人からボトルを奪い取る。
良く見ると、クラブの店長さんが用意してくれたキョウの産まれ年のワイン。

綺麗な絵柄のエチケットがキョウらしくて、
キョウも気に入り、『飲まずに持って帰って良い??お願い!!』と大喜びしていた物。

キョウが取り上げた時には封は切られ、半分ほど無くなっていた。


男1「なんだよあの女。頭おかしんじゃね?」


カッと赤くなるキョウの顔。

シャンパンクーラーにワインを全部流し、キレイに口を拭いてビンを鞄にしまうキョウ。


そのまま鞄を持って出て行く。
私達も後についていく。


カヨは何も気付かずに盛り上がっていた。

出るついでにチェックをし、お金を払い出た。
店長さんにワケを話すと、ドアマンがどうやら初日だったらしい。

飲めなかったワインの事を謝ると、
『今度は一緒に呑める時にプレゼントするよ♪』
と笑ってゆってくれた。


5分後には追い出されるであろう佳代子からの電話を予想して、電源を切る3人。


その後、3人でカフェバーに入り、個室で文句を言いまくった。

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